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叢生について
こんにちは。
中目黒南口改札より徒歩1分の歯医者・歯科「中目黒BIANCA歯科矯正歯科」院長の宍戸です
前回は下顎前突についてお話しさせていただきました。
今回も、不正咬合の話の続きです。その一つとして、叢生歯について中心にお話させていただきます。
叢生歯とは何?
これは、一般的に「乱杭歯」と呼ばれる状態です。歯の大きさと、歯が生えるスペースとのバランスが崩れている場合に起こります。特に、歯の大きさに対して顎が小さく、スペースが不足していると、歯が正しい方向や位置に生えられず、重なり合ってしまいます。このような状態を「叢生」といい、八重歯もその一例です。
原因
①遺伝的要因
顎の大きさや成長だけでなく、実は歯の大きさも遺伝します。
ご兄弟やご姉妹間でも異なることはよくあります。
②乳歯が早く抜けた場合
乳歯が何らかの理由で本来の生え変わり時期よりも早く抜けてしまうと、永久歯が生えるまでに時間がかかります。
その間に、隙間が空いた部分へ周囲の歯倒れ込んだり、動いてしまい、隙間が狭くなります。その結果、永久歯が生えるスペースが不足し、正しい位置に生えることが難しくなり。外がに萌えたり、歯の凸凹となる原因をつくります。
叢生による影響
・歯並びが難しいのでブラッシングがしにくい
歯並びが難しいとブラシを当てるのが難しくなります。すなわち磨き残しの部位は虫歯や歯周病のリスクが高くなります。また、口臭悪化の原因になることもあります。
・口内炎ができやすい
外側に歯が並んでしまうか、ずれてしまうことが多いため、ほっぺたや唇に当たり傷つけることが多く、口内炎ができやすくなる傾向にあります。
叢生の治療方法
治療法は小児の時期か成人の段階かで大きく方針が異なります。
いずれにしろ歯を抜く、抜かないがポイントとなります。
Ⅰ期治療(子供の歯、もしくは大人の歯と混在の状態での治療)
上のグラフは、ハリスとスキャモンの臓器発育曲線と呼ばれ、何歳の段階で、それぞれの臓器がどういう発育状態にあるのかを示したグラフです。
20歳になった段階の臓器の成長量を100%とし、各年代での成長の目安とするために歯学教育の場などでよく使われいます。
患者様にご説明するには、よく子どもから大人にかけてのあごの成長についてを表すのに用いられています。
頭蓋骨や上あごは神経系の仲間で、下あごは腕や足などと同じ一般系に分類されます。つまり、同じ顎でも上と下ではグループが違います。
10歳の時点で上あごが属する神経系の成長率は、ほぼ100%。つまり、ほとんど成長が完了しています。しかし、下顎が属する一般系はまだ50%と成長の最中にあり、20歳近くまで成長を続けます。
つまり、上顎と下顎とでは、成長の時期が大きく違います。矯正歯科治療は、こうした成長時期の違いを治療に活かします。
具体的には、顎の成長を利用し歯の並ぶスペースを確保します。治療に使用する装置には取り外し式の装置と歯と固定する固定式の装置があります。
監修
院長 宍戸 孝太郎
資格・所属学会
- 厚生労働省認定歯科医師臨床研修医指導医
- SBC(Surgical Basic Course 歯周形成外科コース)インストラクター
- SAC講師
- club SBC
- 日本口腔インプラント学会認定医
- 日本口腔外科学会会員