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大人の矯正 受け口編 どうやって治す?
こんにちは。
中目黒南口改札より徒歩1分の歯医者・歯科「中目黒BIANCA歯科矯正歯科」院長の宍戸です。先日は花火大会にいってきました。この時期の花火はやはり綺麗ですね。
さて、今回は大人の歯の矯正、それも受け口の人についてです。
上の歯よりも下の歯が前に出ている状態を「受け口」と呼びます。特に受け口は見た目にコンプレックスを抱きやすいだけでなく、噛み合わせの異常が原因で身体にさまざまな影響を及ぼすこともあります。
中目黒BIANCA歯科矯正歯科でも、大人になってから「受け口を矯正したい」と相談を受けることが多いのですが、その際にはどのような治療方法があるのでしょうか。
今回のコラムでは、受け口の原因や放置した場合のリスク、さらには大人の受け口の矯正方法について詳しく解説します。
受け口ってどういう状態?
一般的に受け口というのは、下の前歯が上の前歯よりも前に出ている状態を指し、専門的には反対咬合や下顎前突と呼ばれます。この状態は、顎が前に突き出たように見えるため、見た目に対してコンプレックスを抱く方も少なくありません。
さらに、受け口は外見だけでなく、咀嚼や発音などの機能にも大きく影響を与えることがあります。
受け口をそのままにしておくと
受け口を放置すると、見た目だけでなく、さまざまなリスクを伴います。ここでは、受け口をそのままにしておくことで生じるリスクについて、詳しくご説明いたします。
見た目への影響
受け口では下顎が前に突出し、顎がしゃくれたような印象を与えます。これにより、多くの方が外見にコンプレックスを抱くことがあります。笑顔や会話にも自信が持てなくなり、日常生活で自然な表情が難しくなる場合もあります。
発音や滑舌への影響
受け口は上下の歯の間に隙間ができるため、発音に支障をきたすことが少なくありません。特にサ行やタ行など、前歯に舌が接触する音は、空気が漏れやすくなるため発音が困難になります。また、顎関節に負担がかかり、口の開閉がスムーズにできなくなるため、滑舌が悪くなることもあります。発音がうまくできないことで、会話に対して苦手意識を持つようになる可能性もあります。
咀嚼への影響
受け口では、上下の歯が正しく噛み合わないため、適切に食べ物を咀嚼することが難しくなります。咀嚼不全の結果、食べ物が十分に細かくならずに飲み込むことで、消化不良や内臓への負担が増えることがあります。したがって、見た目だけでなく、身体全体にも悪影響を及ぼすリスクがあるため、注意が必要です。
虫歯や歯周病のリスク
噛み合わせが悪いと、口内が乾燥しやすくなり、唾液の流れが不十分になることがあります。また、歯の汚れがたまりやすく、適切に歯磨きができないことから、虫歯や歯周病のリスクが高まります。口内環境を清潔に保つためにも、定期的な歯科受診と歯磨き指導が大切です。
顎関節症のリスク
受け口による不正咬合は、顎関節に負担をかけ、顎関節症を引き起こすリスクを高めます。顎関節症になると、口の開閉が困難になり、痛みを伴うことがあります。また、肩こりや頭痛など、顎だけでなく全身に影響を及ぼすことも少なくありません。早期に医師に相談し、適切な治療を受けることが重要です。
将来的な歯の喪失
受け口では奥歯に過剰な負担がかかり、すり減りや欠けが生じやすくなります。また、歯周病や虫歯のリスクが高まるため、最終的には歯を失う可能性も否定できません。歯の健康を守るためには、早めの治療が必要です。
受け口がもたらすこれらのリスクを軽減するためにも、早期の治療を検討することをお勧めします。
では、なぜ受け口になってしまうのでしょうか?その原因を説明しますね。
受け口になってしまう原因
遺伝による影響
受け口は遺伝的な要因で引き起こされることがあります。親のどちらか、または両方が受け口である場合、その特徴が子どもにも遺伝する可能性が高くなります。歯並びそのものは遺伝しませんが、顎の大きさや骨格が遺伝するため、受け口につながることがあります。特にお子様が矯正をされるときに、中目黒BIANCA歯科矯正歯科では、必ずご両親の身長も確認し、今後の予想をたて治療予想を行います。
幼少期に受け口の兆候が見られる場合、顎の発達を抑える治療が行われることがあります。成長期に早めに治療を開始することで、顎の成長を調整し、受け口を改善することが期待されます。顎の問題がない場合は、歯列矯正により改善を図ることも可能です。
骨格による問題
上顎と下顎の成長バランスの不均衡も、受け口の原因として挙げられます。下顎が過度に成長した場合や、逆に上顎の成長が不十分な場合、受け口が生じることがあります。
成長期には、上顎を広げるための矯正装置などを使用して、受け口の改善が可能なこともあります。しかし、大人の場合、顎の骨の成長が止まっているため、骨格を自然に調整することは難しくなります。この場合、外科的に顎の骨を一部切除する手術が必要になる可能性も考えられます。
舌の癖(舌突出癖)
舌の位置や動かし方の癖が、受け口を引き起こすこともあります。通常、舌は口を閉じた状態で上顎の裏側にあるべきですが、舌先が常に下の前歯の裏に当たっていると、下の歯が押し出され、受け口になりやすくなります。また、舌を前に突き出す癖がある場合も、下の前歯に力がかかり、受け口の原因となることがあります。
上唇を噛む癖
上唇を噛む癖も、受け口の一因となり得ます。上唇を下の前歯で噛むと、上の前歯が内側に押され、下顎が前に突き出すような形になってしまうのです。長期にわたりこの癖が続くと、受け口の原因になる可能性が高まるため、注意が必要です。
口呼吸
日常的に口呼吸をしていると、舌が下の前歯の裏に位置しやすくなり、その結果、下の歯を前に押し出すような力がかかり、受け口になることがあります。口呼吸は歯並びだけでなく、口内が乾燥しやすくなるため、歯周病や虫歯のリスクも高めます。口呼吸の習慣がある場合は、早めに改善することが望ましいです。
以上のように、受け口はさまざまな要因で引き起こされます。遺伝や骨格的な問題に加え、日常的な癖や呼吸の方法にも注意することで、受け口の予防や改善が期待できます。
では、最後に大人の方が受け口を治療するにはどうすれなよいでしょうか。
受け口の治療
大人の受け口矯正には、さまざまな方法があります。治療法は患者さまの受け口の状態に応じて異なりますので、まずは担当の歯医者さんに相談して適切な治療計画を立てることが大事です。
マウスピース矯正
軽度の受け口であれば、マウスピース矯正で改善できる場合があります。この方法では、透明なマウスピースを使用して歯を徐々に動かし、歯並びを整えます。
例えば、下の前歯が前方に傾いている場合や、前歯が歯列から突出している場合など、骨格に問題がない軽度なケースではマウスピース矯正が有効です。ケースによりますが、治療期間はおおよそ1〜3年、費用は40〜100万円程度となります。
治療中に歯を並べるスペースが必要な場合、歯の側面を少し削るIPR(インタープロキシマル・リダクション)や抜歯が必要になることもありますので、担当の歯医者さんとよく相談して治療方針を決めましょう。
ワイヤー矯正
歯並びや噛み合わせ、顎の骨の状態によっては、ワイヤー矯正が適している場合もあります。特に、歯列不正や叢生(歯が重なっている状態)などが併発している場合、マウスピース矯正では十分な治療が難しいことがあります。このようなケースでは、ワイヤー矯正によって歯を大きく移動させる必要があります。
ワイヤー矯正の場合、治療期間は約2年、費用は30〜150万円程度が一般的です。中目黒BIANCA歯科矯正歯科では、非抜歯で行うことが多く、ケースによっては、ワイヤーとマウスピースをハイブリッドで使用した治療を行います。
外科手術
骨格が原因となる重度の受け口には、外科手術が必要となる場合があります。この手術では、顎の骨を部分的に切除し、顎の位置を調整します。通常は、まず矯正治療で歯並びを整え、その後に外科手術を行うことが多いですが、逆に手術を先に行い、その後に矯正を行う場合もあります。
外科手術を伴う治療は大掛かりで、治療期間は約5〜6年と長期にわたることが一般的です。保険が適用される場合、費用は50〜65万円程度ですが、自費診療では140〜400万円ほどかかることがあります。
どの治療法が最適かは、受け口の状態や骨格、歯並びの状況によって異なるため、専門の歯科医師にしっかり相談することが大切です。
矯正治療なら東京都目黒区の中目黒BIANCA歯科矯正歯科へ
中目黒BIANCA歯科矯正歯科では、多くの患者様に矯正治療を行なっております。
今回の受け口についてや他の歯並びのセカンドオピニオンも承っておりますので、歯の並び、口元のお悩みを抱えている方は中目黒BIANCA歯科矯正歯科まで
お気軽にご連絡くださいませ。
中目黒駅徒歩1分の歯科・歯医者 『中目黒BIANCA歯科矯正歯科』
〒153-0051 東京都目黒区上目黒2-1-2中目黒GTハイツ2F B2-2
監修
院長 宍戸 孝太郎
資格・所属学会
- 厚生労働省認定歯科医師臨床研修医指導医
- SBC(Surgical Basic Course 歯周形成外科コース)インストラクター
- SAC講師
- club SBC
- 日本口腔インプラント学会認定医
- 日本口腔外科学会会員