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ラバーダム防湿について
こんにちは。
中目黒南口改札より徒歩1分の歯医者・歯科「中目黒BIANCA歯科矯正歯科」院長の宍戸です。
まだまだうだるような暑い日が続きますね。外を歩くだけで汗がふきでます。
さて、今回は根管治療にはかかせないラバーダムというもののお話です。
みなさんは聞いたことがありますでしょうか。上の写真でいうと、この緑の部分で、ゴムでできています。欧米諸国では、この治療はごく当たり前におこなわれているのですが、日本では、ほとんどの歯科クリニックで使用されていません。
なぜでしょうか?
それはずばり、手間暇とコストがかかるからです。
日本では保険治療という世界で最も医療安心安全にかつ、低コストでそのサービスを受けられるとうすばらしい国です。しかし、歯科における保険治療にも限界があります。なので、この治療を受けられたことがないという方も多いのではないでしょうか。そんな大事なラバーダムについて今回はお話しさせていただきます。
では、まずこちらをよく使う根幹治療の説明を軽くしていきますね。
根管治療とは
抜髄
虫歯が進行して神経の空間(歯髄腔)まで達すると、歯髄が虫歯菌に感染します。同時に強烈な痛みに襲われます。抜髄は、この感染した歯髄を取り除き、感染がさらに広がらないようにするための治療です。
感染根管治療
歯髄が死んでしまったり、過去に抜髄を行った歯の根管内に細菌が再び感染してしまうことがあります。この場合、感染した組織を除去し、可能な限り細菌を取り除く治療を行います。
これらの治療は、神経の部屋、歯髄腔に侵入した細菌を除去し、再感染を防ぐために行われます。治療中に細菌が侵入すると、再感染のリスクが高まります。特に唾液には多くの細菌が含まれており、そこに唾液が入り込むと、細菌が根管内に侵入したことを意味します。
この唾液の侵入を防ぐために使用されるのが今回説明する「ラバーダム防湿」という方法です。
ラバーダム防湿の目的
唾液の排除
まずは、ラバーダムシートを使用することで、治療部位以外の歯がシートで覆われ、隔離されるため、唾液が治療中の歯に侵入するのを防ぎます。これにより、歯科医師の手指や器具も唾液や細菌から保護され、清潔な治療環境が保たれます。
誤飲の防止
治療中に使用する細かい器具や削りかすが口の中に落下して誤飲するリスクを減らします。ラバーダム防湿は、患者さんの安全を確保するために重要な役割を果たします。特に小さいお子様ほど有効な治療です。
粘膜の保護
薬剤が歯茎などの粘膜に触れるのを防ぎます。これにより、薬剤が直接触れることによる炎症や不快感を避けることができます。
ラバーダム防湿の使用場面
ラバーダム防湿は主に根管治療で使用されますが、それ以外にも詰め物や被せ物の接着時にも活用されます。唾液だけでなく、呼気中の湿気も遮断するため、接着剤の性能を最大限に引き出し、確実な接着を実現します。
ラバーダム防湿を行うために
必要な物
- ラバーダムシート:薄いゴム製のシート。
- クランプ:ラバーダムシートを歯に固定するための金具。
- フレーム:ラバーダムシートを広げて安定させるための器具。
ラバーダム防湿の手順
このあたりは、患者様が知ることはまずないですね。歯医者側としての手順を記載します。
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クランプを選ぶ
クランプにはさまざまな形状とサイズがあり、歯の大きさや形に合ったものを選びます。適切でないクランプを使用すると歯茎を挟み、痛みを引き起こすことがあります。また、虫歯で歯が大きく欠損している場合は、クランプを固定するのが難しいことがあります。その際は、コンポジットレジンを用いて「隔壁」と呼ばれる防壁を作成し、クランプを固定できるようにします。 -
ラバーダムシートに穴をあける
専用の器具を使用して、治療する歯の数に応じてラバーダムシートに穴をあけ、クランプを通します。 -
歯への装着
あけた穴にクランプをセットし、それを治療する歯に固定します。 -
ラバーダムシートをフレームに装着
ラバーダムシートを伸ばし、四隅をフレームに引っ掛けて、シートがお口全体を覆うように調整します。これにより、唾液や湿気を完全に遮断します。 -
ラバーの微調整
クランプがシートの上にしっかりと位置するよう調整します。また、歯茎のラインにラバーダムシートがきちんと密着するように、デンタルフロスを使って微調整を行います。これを怠ると、歯とシートの間に隙間ができ、唾液が侵入するリスクが高まるため、隙間がない状態を作ることが重要です。
注意点
ラテックスアレルギーの注意
ラバーダムシートは通常ゴム製ですが、ラテックスアレルギーをお持ちの方には、ラテックスフリーのシートを使用することが可能です。
鼻呼吸が難しい方への対応
鼻呼吸が難しい方のために、ラバーダムシートに空気の通り道を作ることができるので、呼吸に支障がないように配慮します。
まとめ
嘔吐反射の強い方でも、ラバーダム防湿を使用すると、治療中に口の中に直接触れられることが少なくなるため、治療がより快適に感じることがあります。さらに、ラバーダム防湿は患者さんだけでなく、治療を行う歯医者にとってもメリットがあります。治療する歯がシートで強調され、唇や舌が干渉しにくくなるため、より正確で、集中して効率的な治療が可能になります。
歯科治療なら東京都目黒区の歯医者・中目黒BIANCA歯科矯正歯科へ
いかがでしたでしょうか?今回はラバーダムについてくわしくご説明いたしました。
中目黒BIANCA歯科矯正歯科では、患者様の不安や痛みを取り除けるようさまざまな工夫をして治療を提供しています。
そしてさまざま症例、歯科治療を行っております。
また、当院ではカウンセリングや説明の時間を重視しており、ゆったりした時間を設け、患者様が治療の内容を十分に理解し、納得した上で治療に進むことができるように努めています。
当院では、一般歯科や予防歯科、矯正治療、ホワイトニング、マタニティー歯科など、さまざまな分野に力を入れています。
中目黒BIANCA歯科矯正歯科にてご相談・ご来院をお待ちしております。
中目黒駅徒歩1分の歯科・歯医者 『中目黒BIANCA歯科矯正歯科』
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監修
院長 宍戸 孝太郎
資格・所属学会
- 厚生労働省認定歯科医師臨床研修医指導医
- SBC(Surgical Basic Course 歯周形成外科コース)インストラクター
- SAC講師
- club SBC
- 日本口腔インプラント学会認定医
- 日本口腔外科学会会員