タバコと歯周病の関係について
中目黒徒歩1分の歯医者・歯科「中目黒BIANCA歯科矯正歯科」院長の宍戸です。
国民病である歯周病について
以前に、歯周病に関してのコラムを記載しています。
歯を失う原因の第一位は歯周病です。今回は歯周病のリスクファクターの1つであるタバコに焦点を当てて紹介していきます。
喫煙される方にとってみては肩身の狭くなるようなお話で恐縮です。しかし近年、喫煙に関するルールや法などか以前と比較するとかなり変化している部分がおおきいのではないでしょうか。
喫煙者は非喫煙者に比べて歯周病にかかりやすく、重症化しやすいことが分かっています。
また喫煙者は歯周病の治療効果が低く、治療後の傷も治りにくいです。
こちらをご存知でしょうか?そのあたりを今回のコラムで深掘りできればと思います。
まずは喫煙の影響 口の中には何が関係しているの?
タバコにはさまざまな有害物質が含まれています。その中でも大きな影響を与えている三大有害物質がニコチン・タール・一酸化炭素です。
これらの有害物質の相乗作用によって歯周病は悪化し、治療しても術後の経過が不良になります。
論文データによると歯周病にかかるリスクは1日10本以上喫煙すると5.4倍に、10年以上喫煙すると4.3倍に上昇し、重症化しやすくなるといわれています。
◻︎ニコチン
「ニコチン」には、血管収縮作用があります。イメージでよいのですが、血管が縮まってしまうと血行が悪くなり、さまざまなトラブルを引き起こしそうですよね。
歯肉にも同じで。もし歯肉で炎症を起こしても、出血や腫れが現れにくくなり、歯周病の発見が遅れます。
例えば歯ブラシの際に出血をすることで体がサインをだしているのですが、それが起こりにくく気が付きにくいです。
また、体が傷を治そうとする細胞の働きまで抑えてしまうため、治療を始めても歯ぐきの治りが悪く、手術後の治りも遅くなります。また、体を守ってくれる免疫機能も低下させるので、歯周病だけではなく様々な病気への抵抗力が落ちたり、アレルギーの引き金になったりします。
◻︎タール
「タール」は一般的に「ヤニ」のことで、発がん性物質が多量に含まれています。ヤニは粒子状なので歯にくっつくと歯がザラザラになります。期間が長引くほど、歯の露出面に黒褐色に沈着し見た目も悪くなります。歯科医院では、それを機械的に洗浄することは可能ですが、回数と時間がかかる場合もあります。
そもそもプラーク(歯垢)はツルツルな歯よりザラザラの歯の方がくっつきやすいので、ヤニはプラークがくっつきやすい状態をつくります。
プラークが付着し、放置すると虫歯や歯石、歯周病、口臭のリスクが高くなります。
◻︎一酸化炭素
「一酸化炭素」は、血液が酸素を全身に運ぶのを邪魔します。これにより酸素を届けるヘモグロビン濃度が低下し、歯肉に対して貧血状態を作るため、歯茎が黒ずみます。また、ニコチンとともに身体の免疫担当細胞の活動を著しく低下させます。
歯周病治療における喫煙のリスク
喫煙者は、歯周病にかかりやすく、重症化しやすいので、治療しても治りにくいことがわかっています。
その理由として、上記にあげたタバコに含まれる成分に、歯周病の原因となるプラークや歯石が付着しやすくなり、そしてビタミンCを壊してしまうことによって歯ぐきを作っているコラーゲンがうまく作られなくなることが挙げられます。ビタミンCには「コラーゲン合成促進効果」があり、壊れたコラーゲン線維の再生を促し、歯ぐきを健康に保ってくれます。タバコが原因でコラーゲンが作られなくなると、歯ぐきも老化が早まってしまいます。
それだけビタミンcは重要な役割持っていますが、残念ながら体の中から作ることはできず、外部からの吸収のみとなっております。
当院では、その補給も行えるよう、歯周治療に対して高濃度ビタミンCを用いて歯周治療を行っています。
また、タバコの有害物質が直接お口の中に作用するだけでなく、肺を通して体内に取り込むことによって体全体の免疫抵抗力が低下し、歯周病が進行し、治りにくくなってしまいます。いわゆる負のスパイラルが起きています。
さらに実は、受動喫煙(副流煙)の方が歯周病リスクが高いと言われています。
喫煙していない方も、受動喫煙によって口腔内に影響が出る可能性があります。大人だけでなく子どもの虫歯や歯ぐきのメラニン色素沈着のリスクが高くなることもわかっています。受動喫煙とは、他人の喫煙により発生したたばこの煙を吸ってしまうことです。たばこの煙には、ニコチン、タール(発がん性物質)、一酸化炭素などの多くの有害物質が含まれます。 これらの有害物質は喫煙者が吸う「主流煙」より、たばこの先から出る「副流煙」に多く含まれています。
喫煙者の歯周病リスクがタバコを吸わない人の3.3倍である一方、受動喫煙者の歯周病リスクは、タバコを吸わない人の3.6倍で喫煙しているよりも高い割合です。
次回以降でも歯周病と喫煙に関するコラムを続けていきます。
中目黒BIANCA歯科矯正歯科の歯周治療で選ばれる理由
歯周病は知識ときちんとした治療を行えば治せる病気です。
しかしそのためには、以前コラムで書かせていただきましたが、患者様のご協力も必要になってきます。
中目黒BIANCA歯科矯正歯科では、歯周病に対し、適切な検査と責任をもった治療を提供しています。
また、当院では、患者様一人ひとりの歯や骨の状態に合わせて、最適な治療プランを提案しています。
カウンセリングや説明の時間を重視しており、ゆったりした時間を設け、患者様が治療の内容を十分に理解し、納得した上で治療に進むことができるように努めています。
歯周治療をご検討中でより詳しく知りたい方は、中目黒BIANCA歯科矯正歯科にてご相談・ご来院をお待ちしております。
中目黒駅徒歩1分の歯科・歯医者 『中目黒BIANCA歯科矯正歯科』
〒153-0051 東京都目黒区上目黒2-1-2中目黒GTハイツ2F B2-2
【アクセス】
中目黒駅より徒歩1分
監修
院長 宍戸 孝太郎
資格・所属学会
- 厚生労働省認定歯科医師臨床研修医指導医
- SBC(Surgical Basic Course 歯周形成外科コース)インストラクター
- SAC講師
- club SBC
- 日本口腔インプラント学会認定医
- 日本口腔外科学会会員