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顎関節症について
こんにちは。
中目黒南口改札より徒歩1分の歯医者・歯科「中目黒BIANCA歯科矯正歯科」院長の宍戸です。
みなさんは、急に口が開かなくなった、口を開くとなんだか違和感やポキッと音がするなどのご経験はありますか?
他には、口を開けると顎が痛い、大きく開けづらい、またはほとんど開けられない。開ける際に顎がカクカクと音を立てる。肩が凝るようになった。このような症状がある方は、顎関節症の可能性があります。
顎関節症の症状は軽いものから、食べたり話したりするのがつらいと感じる重いものまで、個人によって様々です。症状が悪化すると、口を開けるときの痛みが強くなり、最終的には開けることが困難になるため、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。
では、顎関節症の原因は何なのでしょうか?また、もし顎関節症になってしまった場合、治療することは可能なのでしょうか?
顎関節症を予防するために、日頃から気をつけるべき点もあります。普段の生活習慣が体に負担をかけているかもしれませんし、見直すきっかけになるかもしれません。
今回は、顎関節症について詳しく解説していきます。
顎周りでお悩みの方や顎関節の治療に悩んでいる方に向けてのコラムになります。
よろしくお願いします。
顎関節症とは
顎を開こうとすると顎関節に痛みが生じたり、口を大きく開けられなかったり、関節付近で音がする症状を「顎関節症」と呼びます。こうした顎の異常は厚生労働省の歯科疾患実態調査でも報告されており、多くの人が顎関節に何らかの症状を抱えていることが明らかになっています。
顎関節症の発症頻度
顎関節に雑音を感じる人の割合は、全人口の約20%にのぼります。特に15歳から40歳の方に多く、約30%が関節音を自覚しています。音にはクリック音と呼ばれるコキッという音やクレピタス音といわれるジャリジャリとした音があります。
また、40歳以上でも10〜20%近くの方が同様の症状を感じています。一方で、関節付近に痛みを感じる人は、15歳から50歳の方で5〜10%ほどで、特に10代から20代で多く見られます。ただし、実際に治療を受けている人は、症状を持つ人の約7〜8%にとどまります。
ではその原因と対策はどうしたらよいのでしょう。
顎関節症の原因と治療法
20年以上前は、顎関節症は主に噛み合わせの異常が原因とされていましたが、現在では、噛み合わせだけでなく、複数の要因が複雑に絡み合っているとされています。つまり原因は一つではなく、複数のファクターが絡んでいるということです。
顎関節症の症状は、顎の関節を構成する骨や筋肉(咬筋、側頭筋など)、関節円板、関節靭帯の異常によって引き起こされます。顎関節症は、原因に基づいて以下の4つのタイプに分類されています。
Ⅰ型:筋肉の異常によるもの
開口時に顎が左右にずれて開くことで、片側の筋肉に過剰な負担がかかり、筋肉が緊張してしまうケースや、顎の筋肉の使い過ぎによる緊張が原因です。これらは、自分で行う筋肉のマッサージが簡単かつ効果的で、筋緊張改善薬の服用も有効です。
Ⅱ型:関節靭帯の損傷によるもの
過度に口を開けたり、硬いものを噛みすぎたり、歯ぎしりや強い食いしばりが原因で関節靭帯が損傷し、いわゆる「顎の捻挫」となる状態です。この場合、顎をできるだけ安静に保ち、硬い食べ物を避け、小さく切った食べ物を選ぶことで、顎への負担を減らすことが大切です。
Ⅲ型:関節円板の異常によるもの
関節円板は、上下の顎の骨の間にあるクッションの役割を果たす組織です。これがずれて関節の動きを妨げたり、咀嚼筋の痛みで顎が動かしづらくなる場合があります。初期段階では口を開けるときにカクカクと音がすることがありますが、音だけなら経過観察を行います。しかし、関節円板のずれが進行すると、音が消えて開口障害が生じます。この場合、関節に空間を作るため、2ミリ程度のスプリント(マウスピース)を装着して治療します。
Ⅳ型:顎の骨の形態異常によるもの
顎関節を構成する下顎骨骨頭の変形による異常です。レントゲンで形態の異常が確認された場合、元の状態に戻すことは困難ですが、スプリントなどを使用してリハビリを行い、開口障害を改善していくことが必要です。
3. 顎関節症に影響を与える生活習慣
顎関節症の患者さんには、以下のような生活習慣が見られることが多いです。
- 日中に無意識に食いしばる癖がある
- 食事中に左右どちらか一方で噛む癖がある
- 精神的ストレスにより肩、首、顔が過度に緊張している
- ストレスによる睡眠障害があり、睡眠中に食いしばりや歯ぎしりをする
もちろん上記だけでなく、これらの生活習慣が、顎周辺の筋肉や関節に悪影響を与えていることが多く、それらを改善することが病状の改善につながります。
まとめ
顎関節症の改善には、顎を安静に保ち、顎に負担をかけない生活習慣を心がけることが重要です。当院では、患者さんの生活習慣に合わせたアドバイスや治療法をご提供しますので、どうぞお気軽にご相談ください。
噛み合わせ治療・顎関節治療なら中目黒BIANCA歯科矯正歯科へ
顎関節症のお話はいかがだったでしょうか。今回は顎関節症を中心に病態の種類、原因や治療法についてご説明いたしました。
中目黒BIANCA歯科矯正歯科の院長宍戸は口腔外科領域の治療を得意としております。
噛み合わせや顎関節症でお悩みの方は、中目黒BIANCA歯科矯正歯科にてご相談・ご来院をお待ちしております。
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監修
院長 宍戸 孝太郎
資格・所属学会
- 厚生労働省認定歯科医師臨床研修医指導医
- SBC(Surgical Basic Course 歯周形成外科コース)インストラクター
- SAC講師
- club SBC
- 日本口腔インプラント学会認定医
- 日本口腔外科学会会員