イヤイヤ期までの仕上げ磨きの役割
こんにちは。
中目黒南口改札より徒歩1分の歯医者・歯科「中目黒BIANCA歯科矯正歯科」院長の宍戸です。
連日の雨と蒸し暑い日が続いています。
さて、今回からが連続してお子様の歯ブラシ事情についてお話ししたいと思います。
お子様には、「この靴、いや!」と言って靴を脱がせると、「いや!脱がせないで!」と反発する。このように、何をしても「イヤイヤ」と言われてしまうのがイヤイヤ期というのがありますね。イヤイヤ期は1歳後半から現れ始めて、2歳ごろにピークを迎えるとされています。
このイヤイヤ期に入ると、歯ブラシの仕上げ磨きも難しくなることがあります。
お父様お母様からお子様の歯ブラシの相談をよく受けることがあります。
そこで、今回は「イヤイヤ期までの仕上げ磨きの役割」についてお話ししたいと思います。ぜひお子様の歯ブラシ事情についてご理解いただければ幸いです。
まず乳歯について
乳歯は全部で20本生えてきますが、早いお子様では生後5ヶ月頃から下の前歯が生え始めます。
以下に示すのは、乳歯が平均的に生え始める時期と抜け落ちるタイミングの目安です。
お子様の発達には個性や個人差があるのと同じように、歯が生えてくる時期にも個人差がありますので、ここに示された月齢に当てはまらない場合でも、過度に心配する必要はありません。
ただし、歯が生えるのを妨げる要因が存在することもあるため、定期的に歯医者さんでの検診を受けることが大切です。
仕上げ磨きの役割
1. お口を触られる抵抗を減らすためのサポート
これが最大の目的と言っても過言ではないくらい重要です。赤ちゃんには、生まれながらにして備わっている「原始反射」という反応があります。この反射は成長とともに自然に消えていきますが、その中に「舌挺出反射」というものがあります。この反射は、異物が口に入るのを防ぐため、口に入った固形物を舌で押し出すというものです。
通常、この反射は生後4~6ヶ月頃に消失すると言われていますが、もし残っていると離乳食や歯磨きにおいて問題が生じることがあります。したがって、歯が生える前から唇や頬をマッサージすることで、お口周りに慣れさせ、後々の歯磨きへの抵抗感を少なくすることが大切です。歯が生えた後も、この反射が見られる場合がありますが、仕上げ磨きはお口を触られることへの抵抗を減らす良い方法となります。
2. 虫歯予防
虫歯の発症には、歯質、糖分、虫歯菌(プラーク)、時間の経過という4つの要素が関わっています。
特に、歯が生えたばかりの時期からイヤイヤ期にかけては、食生活における「糖分」に注意を払うことが非常に重要です。お菓子やジュースの摂取を控えることで、虫歯のリスクを大幅に減らすことができます。
また、日々の口腔ケアでプラークを減らすことも非常に効果的です。さらに、フッ素配合の歯磨き粉を使うことで、虫歯予防に役立ちます。特に、歯が生え始めた後は1000ppm以下のフッ素が含まれた歯磨き粉を使用しましょう。ブクブクうがいができないお子さんには、うがいが不要なジェルタイプのものを選ぶと良いでしょう。
3. 唾液の分泌促進
歯ブラシや手が口の中に触れることで唾液がたくさん出ます。唾液にはいくつもの働きがありますが、その中の一つが虫歯予防です。唾液が口の中を潤し、口腔内を清潔に保つ役割を果たします。
まとめ
「仕上げ磨き」というと、虫歯予防が主な目的と思われがちですが、それだけではありません。仕上げ磨きは、お口の成長をサポートし、実は将来的な歯磨きや食事のしやすさに貢献する重要な役割を持っています。
たとえば、離乳食が始まるとスプーンを使う場面が増えますが、舌挺出反射が残っているとスプーンを押し出すような動きが見られ、食事がうまく進まないことがあります。この反射がなくなってくると、自然に食事がスムーズに取れるようになります。逆に、この反射が強く残っている場合は、離乳食を始めるタイミングが少し早いかもしれません。その際は、無理に進めず、お子様のペースに合わせて少し様子を見ることも大切です。
お子様の歯のことでお悩みがあったり、小児歯科治療をより詳しく知りたい方は、中目黒BIANCA歯科矯正歯科にてご相談・ご来院をお待ちしております。
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監修
院長 宍戸 孝太郎
資格・所属学会
- 厚生労働省認定歯科医師臨床研修医指導医
- SBC(Surgical Basic Course 歯周形成外科コース)インストラクター
- SAC講師
- club SBC
- 日本口腔インプラント学会認定医
- 日本口腔外科学会会員