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歯医者さんでビタミン C点滴?注射?
こんにちは。
中目黒南口改札より徒歩1分の歯医者・歯科「中目黒BIANCA歯科矯正歯科」院長の宍戸です。
もう上着なしで今日は外にでることはできないくらい気温が冷えてきましたね。これからは寒くなっていくのでしょうか。
さて、今回はビタミンCについてお話しさせてください。
ビタミンCと聞くと、多くの方が「お肌に良い」「美容に効果がある」といったイメージを思い浮かべるかもしれません。確かに、ビタミンCは肌の健康維持に欠かせない栄養素ですが、実はそれだけではありません。ビタミンCは、なんとお口の健康にも非常に重要な役割を果たしています。ご存じでしたか?
本日は、このビタミンCがどのようにお口の健康に貢献しているのか、その関係について詳しくお話ししたいと思います。美容効果だけでなく、口腔ケアにも大切なビタミンCの意外な一面をご紹介します。
もしビタミンC点滴や注射にご興味がある方がおられましたら、ぜひ参考にしてみてください。
まずビタミンCから説明しますね。
ビタミンCの役割
ビタミンCは人の体で作ることができません。
なので、必ず人は外からビタミンCを摂る必要があります。その意味を説明します。
・抗酸化作用=アンチエイジングによる心疾患予防
アンチエイジングという言葉はご存知でしょうか?ビタミンCは、強力な抗酸化作用を持ち、活性酸素を除去する働きがあります。活性酸素は、呼吸によって取り込まれた酸素がエネルギーを生成する過程で生じる副産物です。適度な量の活性酸素は病原菌の殺菌などで有益ですが、過剰になるとタンパク質や脂質、DNAを酸化し、体の組織にダメージを与えます。活性酸素が増加すると、糖尿病や動脈硬化、白内障など、老化に関連する多くの病気が進行するリスクが高まります。ビタミンCが不足すると、全身の臓器で活性酸素の増加が見られ、これらの病気のリスクが高まることが明らかになっています。その活性酸素をなるべく減らすべくビタミンCは活躍し、アンチエイジングの一如を担っています。
・コラーゲンの合成を助ける
ビタミンCは、コラーゲンの合成に不可欠な栄養素です。コラーゲンは一般的に「肌の成分」として知られていますが、実際には肌だけでなく、髪、目、骨、血管など、さまざまな部位で細胞同士をつなぎ、組織の強度や柔軟性を維持しています。ビタミンCが不足すると、コラーゲンの生成が滞り、健康な組織を保つことが難しくなります。
・鉄の吸収を助ける
鉄は、貧血を防ぐために重要な栄養素ですが、実はコラーゲンの合成にも不可欠です。コラーゲンはタンパク質で構成されており、その生成には十分な酸素が必要です。ビタミンCは、体内で鉄の吸収を促進し、コラーゲンの合成をサポートします。このため、鉄分とビタミンCの両方が不足すると、貧血だけでなくコラーゲン生成にも悪影響を及ぼします。
・解毒酵素の活性維持
ビタミンCは、体内に侵入した異物を代謝・解毒するシトクロームP-450という酵素の活性を維持するのに重要な役割を果たします。異物はこの酵素によって解毒されますが、ビタミンCが不足すると、この解毒機能が十分に働かず、体内に有害物質が蓄積するリスクが高まります。ビタミンCが豊富にあることで、異物の代謝が円滑に進み、体内の健康が保たれます。
いかがでしょうか。これだけでもビタミンCの役割にワクワクしますね。ではその特徴を説明します。
ビタミンCの特徴
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水溶性ビタミン
ビタミンCは水溶性ビタミンの一種で、水に溶けやすい性質を持っています。体内に蓄積されにくく、余分なビタミンCは尿として排出されるため、毎日一定量を摂取する必要があります。 -
体内で合成できない
ビタミンCは、人間の体内で合成できないため、外部から摂取する必要があります。特に新鮮な果物や野菜(例えば、オレンジ、キウイ、ブロッコリー、ピーマンなど)から効率的に取り入れることができます。欠乏すると、免疫機能の低下やコラーゲン生成の不足によって、壊血病などの健康問題が発生するリスクがあります。 -
酸化ストレスにより消耗される
ビタミンCは、酸化ストレスにさらされるとその効果が失われやすい性質を持っています。酸化ストレスとは、紫外線、喫煙、汚染物質などにより体内で活性酸素が増加し、細胞にダメージを与える状態です。ビタミンCはその抗酸化作用で活性酸素を中和しますが、ストレスが多い環境ではビタミンCが急速に消耗され、体内のビタミンCレベルが下がりやすくなります。そのため、酸化ストレスが高い状況では、より多くのビタミンCを摂取することが推奨されます。
ではそのビタミンCが全身状態とどのような関係がありうのでしょうか?全身状態として、身近な、誰しもが抱えているもしくは経験しているストレスとビタミンCとの関係です。
ストレスとビタミンC
ストレスに対して適切な対処が必要なのは、体に多くの影響を与えるためです。ストレスを感じると、腎臓の一部の副腎と呼ばれる皮、副腎皮質からコルチゾールというホルモンが分泌されます。コルチゾールは交感神経を刺激し、体を緊張状態に保ちます。その結果、脈拍や血圧が上昇し、脳が覚醒状態になり、体がストレスに対処できるようになります。
通常、コルチゾールは必要な量だけ分泌されますが、長期間にわたってストレスが続くと、コルチゾールが過剰に分泌されたり、逆に必要なときにうまく分泌されなくなり、ストレスへの対処が難しくなります。
コルチゾールの生成にはビタミンCがなんと不可欠なのです。そのため、ストレスが溜まるとビタミンCの消費が増え、体内で不足しやすくなります。これが、ストレス時にビタミンCの補給が重要である理由です。ビタミンCを十分に摂取することで、コルチゾールの生成をサポートし、ストレスに対する体の防御力を高めることができます。
もちろん全員にあてはまるわけではありませんが、コルチゾールは特に朝(起床時)に分泌が多くなるため、寝る前にビタミンCを摂取することが、ストレスから体を守るために効果的と言われています。
では今度はそのストレスが口の中、歯とどう関係しているのでしょう?
ストレスと歯の関係
ストレスを感じると、心身だけでなくお口の周り、とりわけ歯、顎にも影響を及ぼします。例えば、ストレスに耐えようと無意識に顎に力が入り、食いしばりや睡眠中の歯ぎしりが増えることがあります。このような行為が続くと、顎に過度な負荷がかかり、顎関節症や口を開けにくくなる開口障害など、顎関節に問題が生じることがあります。
また、歯ぎしりによる歯の摩耗や知覚過敏といった歯のトラブルも見られます。さらに、ストレスは唾液の分泌を減少させたり、免疫力を低下させることもあります。これにより、口の中の細菌が増加し、口内炎や歯周病の悪化につながるリスクが高まります。一部の論文によるとストレス発散のために歯軋りがあるという報告もあるので一概に全て害と言えませんが、少なくとも首から上にとっての影響は大きそうです。
ストレス管理が、お口の健康を守るためにも重要なのです。そこでビタミンCがやはり関係してくるのですね。
では、それ以外はどうでしょう。
ビタミンCと歯周病の関係
中目黒BIANCA歯科矯正歯科では、一番こちらを重要視しています。過去のブログでも歯周病についてはご説明しておりますが、歯周病が進行すると、炎症によって体内で活性酸素が増加します。この増加した活性酸素は、歯茎や周囲の組織を破壊し、歯周病の悪化を招きます。歯茎の組織は約60%がコラーゲンで構成されており、コラーゲンが健康な状態を保つことは、歯茎や歯の支えを維持するために非常に重要です。
ビタミンCは、コラーゲンの合成に欠かせない栄養素です。ある研究では、ビタミンCの存在によってコラーゲンの合成が約4.7倍に増加することが確認されています【Nishida et al., 2000】。このように、ビタミンCの十分な摂取は、コラーゲンの生成を助け、歯茎の組織を強化する役割を果たします。
さらに、ビタミンCには強力な抗酸化作用があり、歯周病によって増加する活性酸素を中和する効果も期待されています。ビタミンCが豊富な食事を摂ることで、活性酸素によるダメージを軽減し、歯周病の進行を遅らせる可能性が高まります。
多くの研究が、ビタミンCの摂取量と歯周病のリスク低減との関連性を示しており、ビタミンC不足は歯周病のリスク要因の一つとされています【Amarasena et al., 2005】。したがって、歯周病の予防と治療のためには、ビタミンCを十分に摂取することが重要です。
ビタミン点滴・注射
以上を踏まえ中目黒BIANCA歯科矯正歯科では、錠剤ではなく、注射や点滴を行うことでよりその効果を発揮できるようリラックスできる環境下で治療を行っており、また外科手術などストレスのかかるような処置の際にも応用して使用しております。当院は、全身、トータルから口腔内を考えることを重要視しているためこのような治療をおこなっております。
まとめ
ビタミンCといえば「美容」というイメージが強いかもしれませんが、お口の健康にも大切な役割を果たしていることがご理解いただけたのではないでしょうか。ビタミンCは、お口だけでなく、体全体の健康維持にも重要な働きをしています。なので歯医者さんとも関係しているのです。
ぜひ、体とお口の健康のために、ビタミンCを意識して摂取してみてはいかがでしょうか?
また、中目黒BIANCA歯科矯正歯科では、専売の化粧品も取り扱っております。ご興味のある方は、お気軽にお声がけください。
中目黒BIANCA歯科矯正歯科にてご相談・ご来院をお待ちしております。
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監修
院長 宍戸 孝太郎
資格・所属学会
- 厚生労働省認定歯科医師臨床研修医指導医
- SBC(Surgical Basic Course 歯周形成外科コース)インストラクター
- SAC講師
- club SBC
- 日本口腔インプラント学会認定医
- 日本口腔外科学会会員