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睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法について
こんにちは。
中目黒南口改札より徒歩1分の歯医者・歯科「中目黒BIANCA歯科矯正歯科」院長の宍戸です。
すっかり秋の季節になってきました。おいしいものが沢山食べれるといいですね。
今回も連続で、睡眠時無呼吸症候群(SAS)のお話です。前回と前々回で、SASとは何か、また合併症についてお話ししました。
今回はその解決法、治療法についてです。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療には、症状を緩和する方法と根本的な原因を取り除く方法があります。治療は、SASの重症度や原因に応じて異なりますが、多くの場合、長期的に治療を続けていく必要があります。そのため、治療を始める前に、ご自身の重症度や治療の目的をしっかり理解することが大切です。
疑いのある方はまずはしっかり検査を受けていただき現状を把握しておきましょう。
今回は実際に治療されている方やその予定のある方を対象に、歯科でできるSAS へのアプローチをお伝えしていきます。
早速以下で説明します。
マウスピース装置(スリープスプリント)
中等度までの閉塞性無呼吸症候群に効果が期待される治療法です。中目黒BIANCA歯科矯正歯科でも上のような写真のマウスピースを作成して治療を行っています。目的として、マウスピースを患者様に使用していただくことで、下顎を上顎よりも前に固定し、舌が喉の奥に落ちにくくして気道を広げ、無呼吸やいびきを防ぎます。また、マウスピース装着中は口呼吸が難しくなるため、鼻呼吸の促進にもつながります。CPAP(後述)に比べて不快感が少ないと感じる方が多く、持ち運びも簡単です。このマウスピースは医師からSASの診断を受けた(入院検査が必要です)場合は保険適用で作製が可能です。ご注意ください。
メリット
- 携帯性:機械に接続する必要がないため、旅行時にも持ち運びが容易です。
- いびき防止:軽度から中等度のSASに有効ですが、重症の場合は効果が限定的なこともあります。後述するCPAPが使用できない場合には代替手段として使用されることがあります。
デメリット
- 顎関節症には不向き:顎の位置を前に固定するため、顎関節への負担が大きくなり、痛みや開口障害が発生する可能性があります。
- 歯の状態が重要:歯が健康でないと装置の作製が難しく、歯が多く欠損している場合は使用できません。また虫歯が多いなどという場合は、まずしっかりとその治療を行ってからを強くおすすめします。
CPAP(シーパップ)装置
経鼻的持続陽圧呼吸法(Continuous Positive Airway Pressure)とも呼ばれる治療法で、最初にお伝えした閉塞性SASに最も効果的とされる治療法です。鼻に装着するマスクから空気を気道に送り込み、気道が閉塞するのを防ぎます。効果はもっとも速く、導入後すぐにいびきの軽減や睡眠の質の向上が見られることが多いです。空気の流量は医療機関で調整され、毎日使用することが必要です。
メリット
- 即効性:導入初日や数日で効果を実感できることが多いです。
デメリット
- 携帯性に制限:機器を持ち運ぶ必要があり、旅行時にも装置の携行が必要です。
- 鼻呼吸の訓練が必要:マスクから空気を送り込むため、鼻呼吸が重要で、口呼吸では効果が得られません。
外科的処置
こちらが一番患者様の負担が大きくなります。手術によってSASの原因を取り除く方法です。
診断、原因によってそれぞれの術式を選択することとなります。以下で例を挙げます。
上下顎同時前進術
上下の顎を前に移動させ、気道を広げて呼吸をしやすくする手術です。歯科矯正でも使用される方法で、SASにも高い効果が期待されています。
口蓋垂軟口蓋咽頭形成術
口蓋垂(のどちんこ)とその周囲の軟口蓋を切除して、気道を広げる方法です。扁桃肥大がある場合に特に効果的ですが、術後にいびきが再発することもあります。
オトガイ舌筋前進術
下顎の骨を前方に移動させ、舌の筋肉を引っ張り気道を広げる方法です。舌根沈下による無呼吸やいびきを防ぐために行われ、他の手術と併用することもあります。
扁桃肥大摘出手術
扁桃腺が肥大して気道を狭めている場合、その肥大した扁桃を摘出して呼吸を改善します。
鼻中隔湾曲症矯正手術
鼻の中で曲がっている鼻中隔を矯正する手術です。鼻呼吸を妨げる場合に有効で、アレルギー性鼻炎の炎症がある場合は、下鼻甲介の切除も行います。
医科の内容も含まっておりますので、詳しくは専門機関でお尋ねください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?SASに対して、マウスピースは歯医者さんで作製可能ですが、虫歯や歯周病がある場合は、ますはその治療を優先する必要があります。また保険利用するには、お医者さんの診断が必要になります。健康な歯を保つことがマウスピースの効果を十分に引き出すため、定期的なメンテナンスも重要です。快適な睡眠のために、日頃から歯の健康にも気を配ることが大切です。
睡眠時無呼吸症候群でお困りなら東京都目黒区の歯医者・中目黒BIANCA歯科矯正歯科へ
前々回より睡眠時無呼吸症候群について詳しく説明してきました。
歯科でのアプローチができますので、お困りの方がおられましたらぜひご相談くださいませ。
また中目黒BIANCA歯科矯正歯科では、患者様の不安や痛みを取り除けるようさまざまな工夫をして治療を提供しています。
当院ではカウンセリングや説明の時間を重視しており、ゆったりした時間を設け、患者様が治療の内容を十分に理解し、納得した上で治療に進むことができるように努めています。
当院では、一般歯科や予防歯科、矯正治療、ホワイトニング、マタニティー歯科、小児歯科、インプラントなど、さまざまな分野に力を入れています。
中目黒BIANCA歯科矯正歯科にてご相談・ご来院をお待ちしております。
中目黒駅徒歩1分の歯科・歯医者 『中目黒BIANCA歯科矯正歯科』
〒153-0051 東京都目黒区上目黒2-1-2中目黒GTハイツ2F B2-2
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中目黒駅より徒歩1分
監修
院長 宍戸 孝太郎
資格・所属学会
- 厚生労働省認定歯科医師臨床研修医指導医
- SBC(Surgical Basic Course 歯周形成外科コース)インストラクター
- SAC講師
- club SBC
- 日本口腔インプラント学会認定医
- 日本口腔外科学会会員