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糖尿病と歯周病の関係性
中目黒徒歩1分の歯医者・歯科「中目黒BIANCA歯科矯正歯科」院長の宍戸です。
今回は歯科と全身疾患との関係性についてお伝えしようと思います。
そもそも糖尿病とは何か。どうして歯科、お口の中の病気とつながるのか。
昨今、お口の健康は健口とも呼ばれ、健康はお口の中から始まると言っても過言ではありません。日本歯科医師会と日本糖尿病協会が協力し合い、
我々国民の健康をより豊かなものとできるよう、様々な工夫や取り組みを行っております。
今回は、ぜひその重要性について、コラムでお伝えできればと思います。
そもそも糖尿病って?
糖尿病とは、インスリンの分泌が不足している、インスリンが正常に働かないなどのため血液中のブドウ糖が異常に高くなる疾患です。 全国で約2,050万人が「糖尿病が強く疑われる」または「糖尿病の可能性を否定できない」と推計されており、単純計算すると国民の5、6人に一人は糖尿病の危険があるとされる、深刻な国民病の一つです。
歯周病とは?
歯周病は、プラーク中の歯周病原細菌によって引き起こされる感染性炎症性疾患で、歯の周りの歯ぐき(歯肉)に炎症が起こり、さらに進行すると歯を支えている骨が溶けてしまう病気です。
歯と歯肉の境目(ポケット)の清掃が行き届かないと、そこにプラークが停滞し炎症を起こし、歯肉が赤くなったり、腫れたりします。自覚症状に乏しいため、気がつかないうちにさらに進行すると、膿が出たり歯が大きく動揺し手遅れとなり、場合によっては、歯を抜かなければならなくなってしまう病気です。
なお、日本人の歯を失う原因の第1位は歯周病(37%)となっており、歯周病罹患率は15-24歳が20% 、25-34歳で30% 、35-44歳で40%、 45-54歳は50%、そして55歳以上は55-60%という割合になっています。
歯周病と糖尿病はどう関係しているの?
糖尿病の3大慢性合併症は、神経障害、網膜症、腎症です。
併存症として、脳梗塞、狭心症・心筋梗塞、足潰瘍・足壊疽などがあり、そのうちの一つに歯周病があげられます。
糖尿病と歯周病の関係については、古くから多くの論文が発表されています。
最も有名な論文をエビデンスとして、お話させていただくと、2型糖尿病患者では、非糖尿病者と比較して、歯周病の新規発症率が2.6倍高いことが報告されています。
さらにその罹患期間が5年を超えてくると、歯周病が悪化傾向になることも報告されtれいます。糖尿病は歯周病に対する危険因子であることが明らかになっています。
一方、歯周病が糖尿病に及ぼす影響についても、歯周治療により慢性炎症が改善すると、インスリン抵抗性の軽減により血糖値は改善するという報告が数多くあります。また少し前にはなりますが、2017年に開催された「歯周病およびインプラント周囲組織の疾患と状態に関する新分類」についての世界のワークショップのコンセンサスでは、歯周病の分類においても糖尿病の有無を悪化のリスクとしてグレード修飾因子とされています。
エビデンスベースとなるので、少し話が難しく感じるかもしれませんが、いずれにしろ双方の関係が重要であり、共にきちんと治療が必要ということです。
では、当院は歯科医院なので歯周治療についてもう少しお話しをします。
歯周病の治療方法
大切なことはセルフケアとぷフェッショナルケアの両立
歯周病の原因は、歯に付着した細菌の塊であるプラーク(歯垢)であり、歯垢を取り除かなければ、歯周病の進行を食い止めることは出来ません。そこで、治療では、大元の原因である歯垢や歯石を取り除く歯周基本治療に軸に治療をすすめていきます。これは、患者さん自身がおこなうセルフ・ケア(ブラッシング)と、歯科医院でおこなう専門的なプロフェッショナル・ケアを合わせた治療を意味しています。
歯周病を悪化させる原因は歯垢だけでなく、喫煙や本日お話している糖尿病などいろいろあります。
プロフェッショナル・ケアを中心に、歯周病の原因を一つひとつ取り除く治療全体が、歯周基本治療なのです。歯周基本治療は、患者様ご自身が軽度の歯肉炎の段階でも、中等度以上、あるいは重症に進行している方にも共通する治療です。歯肉炎や軽い歯周病なら汚れ(歯垢、歯石)を取り除くプロフェッショナル・ケアを主体とした歯周基本治療だけで治ることもあります。
一方、歯肉の奥に溜まった汚れが歯周基本治療だけでは、取り除けない場合は、歯周外科処置を行います。治療後の再検査で改善が確認できたら、メインテナンス(定期的に清掃と検査)、治ってなければ再度治療というように、治るまで治療と検査が繰り返されます。
私たちのみで治療を行うのではなく、患者様と一緒に協力して治療を行い、その内容を振り返り確認していくという工程になります。
またメインテナンスの期間、頻度はその方の衛生状態や歯ブラシの具合など全体を見て、決定していきます。
歯周治療なら中目黒BIANCA歯科矯正歯科へ
いかがでしょうか。
歯周病と糖尿病の関係はご理解はいただけたでしょうか。
歯周治療はクリニック側からのアプローチだけでなく、患者様のセルフケアも治療がうまくいくファクターの一つだということをご理解いただけますと幸いです。
中目黒BIANCA歯科矯正歯科では、歯や歯肉の状態に合わせて、最適な治療プランを提案しています。
また、当院ではカウンセリングや説明の時間を重視しており、ゆったりした時間を設け、患者様が治療の内容を十分に理解し、納得した上で治療に進むことができるように努めています。
歯周治療でお悩みの方で、より詳しく知りたい方は、中目黒BIANCA歯科矯正歯科にてご相談・ご来院をお待ちしております。
中目黒駅徒歩1分の歯科・歯医者 『中目黒BIANCA歯科矯正歯科』
〒153-0051 東京都目黒区上目黒2-1-2中目黒GTハイツ2F B2-2
【アクセス】
中目黒駅より徒歩1分
監修
院長 宍戸 孝太郎
資格・所属学会
- 厚生労働省認定歯科医師臨床研修医指導医
- SBC(Surgical Basic Course 歯周形成外科コース)インストラクター
- SAC講師
- club SBC
- 日本口腔インプラント学会認定医
- 日本口腔外科学会会員