歯科治療と高血圧について
こんにちは。
中目黒南口改札より徒歩1分の歯医者・歯科「中目黒BIANCA歯科矯正歯科」院長の宍戸です。
気持ちのいい日が続いて、生活がすごしやすいですね。
さて、過去に歯の治療と糖尿病についてコラムをかかせていただきました。
歯科治療を行う際は、同じようにいくつかの全身疾患や服用中のお薬に注意が必要です。特に、次のような場合が該当します。
- 高血圧
- 血栓症
- 糖尿病
- 骨粗鬆症の薬の長期服用
これらの病気やお薬に関連して、抜歯やインプラント手術などの外科的治療を行う際には、特に注意が必要です。
時には、「持病のことは話したくない」「歯科治療には関係ないだろう」と考え、ご自身の病気や服薬状況について担当の歯医者さんに伝えない方もいらっしゃいます。しかし、歯科医が知らないまま治療を進めることは実は、非常に危険です。
例えば、
- 長引く痛みや腫れ
- 治療の治りが悪い
- 思ったような結果にならない
- 最悪、命に関わるケースもある
など、患者さんご自身が大きな負担を負うことになりかねません。
今日はその中でも特に「高血圧」について注目してお話ししたいと思います。もし内科で高血圧と診断され、歯科治療を受診中もしくはこれから受診を考えている方はぜひ参考にしてください。
まず高血圧についてご説明します。
まず高血圧とは
心臓の働きはご存じですよね。私たちの体では、心臓から全身に血液が送り出されています。このとき、血液が血管の壁(血管壁)にかかる力を「血圧」と呼びます。高血圧とは、この血管にかかる圧力が通常より高い状態を指します。
血圧が高い状態が続くと、体のさまざまに影響をあたえます。例えば脳や心臓に大きな負担をかけ、健康に深刻な影響を及ぼします。高血圧は、脳血管障害(脳卒中)、心筋梗塞、心不全の主要なリスク要因とされています。
具体的に、収縮期血圧が140 mmHg以上、拡張期血圧が90 mmHg以上である場合、高血圧と診断されます。
よく上がいくつ、下がいくつなどの数字を言っているのをクリニックなどで耳にしますよね。
日本ではなんど約4300万人が高血圧とされており、高血圧による脳血管障害や心疾患で毎年およそ10万人が命を落としていると推定されています。
かなり高頻度でおこり、身近な疾患のうちのひとつです。
高血圧のお薬は?
軽度の場合であれば、初めは食事療法や運動療法を混ぜて経過を見ることが多いかと思います。ですが、中にはお薬を用いてコントロールしなくてはいけない方もいます。
高血圧の方が服用する薬は「降圧薬」と呼ばれ、血管にかかる圧力を下げる役割を果たします。降圧薬にはさまざまな種類があり、数えきれない数のものがあります。そして、それぞれ作用の仕組みが異なります。
例えば、「血圧を上げる神経の働きを抑制して血管を広げ、血圧を下げる薬」や、「血管の収縮を防ぎ、血管を広げて血圧を下げる薬」などがあります。
ただし、中には副作用として歯茎、歯肉の腫れを起こすものもあります。
これは歯科医院でわかることが多いです。なので、内服されている方がいれば、必ず担当の歯医者さんに伝えてください。
では、治療とどのようにかかわってくるのでしょうか?
歯科治療と高血圧
歯科治療中に痛みやストレスを感じると、カテコールアミンという血圧を調整するホルモンが多く分泌され、血圧が上昇することがあります。普段は問題がない方でも、クリニックで歯医者さんを前にすると緊張して血圧が上がる「白衣性(仮面性とも呼ばれます)高血圧」という現象が起こることがあります。これは通常血圧が正常な方にも見られる一時的な反応です。
歯科治療では、特に麻酔や抜歯などの際に緊張しやすく、ストレスを感じやすい場面が多いです。このため、血圧が普段よりも上がってしまうことがあります。
特に高血圧の方は、治療中のストレスが原因でさらに血圧が上昇しやすく、血管にかかる負担が大きくなります。その結果、血管が破れ、脳出血などの重大な合併症を引き起こすリスクが高まることがあります。
また上記しましたが、お薬の影響もあります。きちんとした治療、施術をうけているのに歯茎の腫れが治らないなど。そういった場合は、内科医の先生とコンタクトを取り、お薬の種類を変えてもらうこともあります。
薬は体に効けば、よいものですが、裏返すと毒にもなってしまいます。その見極めは、難しくやはり全身状態について我々歯科医師は知る必要があります。
より安全・安心に歯科治療を受けるには
血圧が高めの方の場合、体調を確認しながら慎重に治療を進めていきます。具体的に麻酔を行う際や外科処置中には、必要に応じて血圧を測定し、状況を見ながら進行します。場合によっては、麻酔の種類も変えたりします。
緊張によって血圧が上がっている場合は、リラックスするまで少し時間を置くこともあります。それでも血圧が安定しない場合には、無理をせず治療を延期することも選択肢の一つです。
まと
治療中の緊張で血圧が上がると、心臓がドキドキと強く拍動しているのを感じることがあります。しかし、心臓以上に注意が必要なのは、脳の血管に及ぼす影響です。血管が押し広げられ、血管壁が圧力に耐えられなくなると、破裂する危険性があります。
高血圧が原因で起こる脳出血は「高血圧脳症」と呼ばれ、治療中に発生すると命に関わる重大な事態を引き起こす可能性があります。
このようなリスクを防ぐためにも、持病が高血圧である場合は必ず担当の歯医者さんにお伝えください。また、受診前には通常通りお薬をしっかり服用することが重要です。
歯科治療なら東京都目黒区の歯医者・中目黒BIANCA歯科矯正歯科へ
いかがでしたでしょうか?今回は高血圧ついてくわしくご説明いたしました。
中目黒BIANCA歯科矯正歯科では、患者様の不安や痛みを取り除けるようさまざまな工夫をして治療を提供しています。
また、当院ではカウンセリングや説明の時間を重視しており、ゆったりした時間を設け、患者様が治療の内容を十分に理解し、納得した上で治療に進むことができるように努めています。
当院では、一般歯科や予防歯科、矯正治療、ホワイトニング、マタニティー歯科、小児歯科、インプラントなど、さまざまな分野に力を入れています。
中目黒BIANCA歯科矯正歯科にてご相談・ご来院をお待ちしております。
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監修
院長 宍戸 孝太郎
資格・所属学会
- 厚生労働省認定歯科医師臨床研修医指導医
- SBC(Surgical Basic Course 歯周形成外科コース)インストラクター
- SAC講師
- club SBC
- 日本口腔インプラント学会認定医
- 日本口腔外科学会会員