酸蝕症について
こんにちは。
中目黒南口改札より徒歩1分の歯医者・歯科「中目黒BIANCA歯科矯正歯科」院長の宍戸です。
当院は駅から徒歩1分の、駅前にありますが、そろそろ衆院選が近いため選挙戦で世間がとても賑やかになってきました。
さて、今回は酸蝕症についてです。
みなさんはこの言葉を聞いたことがありますか?
実は酸蝕症は、虫歯ではないのに歯が溶けてしまう病気で、近年注目されるようになっています。酸性の飲食物(炭酸飲料など)の影響で、歯が徐々に溶けてしまうのが特徴です。これは、食生活や生活習慣と深く関係している現代病の一つです。
酸蝕症の怖い点は、歯が少しずつ溶けていくため、気づかないうちに進行してしまうことです。
今回はその酸蝕症についてコラムを記載しますね。
歯が欠けている、小さくなった気がする、という方は少し読んでみてください。よろしくお願いいたします。
まず酸蝕症とは
上記のような写真が所見になりますが、酸蝕症とは、飲食物に含まれる酸によって、歯の表面を覆うエナメル質が徐々に溶けてしまう疾患です。虫歯とは異なり、酸蝕症は特定の部位に限らず、酸性の飲食物が直接触れる歯のあらゆる部分に影響を与える可能性があります。
虫歯の場合、歯の汚れ(プラーク)が蓄積した場所で発生し、プラーク内に潜む虫歯菌が酸を作り出し、その酸によって歯が徐々に溶けていきます。一方で、酸蝕症は飲食物そのものに含まれる酸が原因となり、飲食物が触れた部分全てで歯が溶けるリスクがあります。たとえば、炭酸飲料、柑橘類、酢を多く含む食品などが酸蝕症の主な要因となります。
さらに、飲食物だけでなく、強い酸を扱う職場環境も酸蝕症を引き起こす要因となります。ガラス工場やメッキ工場などで強酸を取り扱う方は、作業中に発生する酸性ガスや蒸気、ミストにさらされることで、歯のエナメル質が侵されることがあります。これらの職業環境下では、酸蝕症が進行しやすいため、特に注意が必要です。
酸蝕症はゆっくりと進行し、初期段階では自覚症状が少ないため、気づいた時にはエナメル質がかなりダメージを受けていることが多い疾患です。適切な予防と早期発見が重要です。
では写真のような状態で、どのような症状があるのでしょうか。
酸蝕症の症状
以下のような所見が口腔内に見られることが多いです。
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歯が透き通る 前歯に見られ、エナメル質が薄くなることで歯が透き通ったように見えます。
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歯が丸くなる 奥歯に起こりやすく、歯が溶けることで丸みを帯びた形になります。
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歯がへこむ 歯ぎしりや食いしばりなどの圧力で、噛む面がへこんでしまいます。
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歯の変色 エナメル質が溶けて薄くなると、内部の象牙質が透けて歯が黄ばんで見えるようになります。
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歯がしみやすくなる エナメル質が薄くなることで、象牙質への刺激が伝わりやすくなり、冷たいものや熱いものでしみるようになります。重症になると、象牙質が露出することもあります。
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詰め物や被せ物が取れやすくなる 歯が溶けて詰め物や被せ物の周りに隙間ができ、取れやすくなります。
酸蝕症の原因
原因は外因か内因かにわかれます。以下でそれぞれご説明します。
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内因性(体の中からの影響) 体内から胃酸が口の中に逆流することで酸蝕症が起こります。
- 胃食道逆流症
- 摂食障害
- つわり
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外因性(外部からの影響) 食品や薬品など、体の外から取り込まれる酸が原因となります。
- 酸性の強い食品(柑橘類、ジュース、梅干しなど)
- 酸性の薬剤(ビタミンCを含むサプリメントなど)
- 工場で使用する酸性の薬品(蒸気やガス)
酸蝕症の予防法
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ダラダラ食べない、飲まない 食事や飲み物を摂る頻度が多いと、その分酸が歯に影響を与える時間が長くなります。
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唾液の働きを活かす 唾液は酸性に傾いた口内を中和する役割があります。無糖のガムを噛むと唾液の分泌が促進されます。また、牛乳やチーズなどカルシウムやリンを含む食品を摂ると、歯の脱灰を防ぐことができます。
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寝る前の飲食を控える 睡眠中は唾液の分泌が減るため、酸が口の中に残りやすくなります。特に口呼吸やいびきをかく人は口内が乾燥しやすく、酸の影響が大きくなります。
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酸性の飲食物を摂った後は水で口をゆすぐ 酸性の食べ物を摂ると歯が一時的に柔らかくなるため、すぐに歯を磨くのは避け、まず水で口をゆすいでから少し時間をおいて歯磨きをしましょう。
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フッ素を使う フッ素は歯を強くし、再石灰化を促進する効果があります。酸蝕症の予防にも有効です。
酸蝕症の治療法
酸蝕症は予防が最も大切ですが、発症した場合にはまず原因を取り除くことが重要です。場合によっては内科的な治療が必要なこともあります。
象牙質が露出している場合は、歯を修復する治療が必要です。症状に応じて、コンポジットレジン(樹脂)を使って修復したり、被せ物で保護することが行われます。
歯科治療なら東京都目黒区の中目黒BIANCA歯科矯正歯科へ
今回は酸蝕症についてコラムを記載しました。
予防法を知っていると「防げるものが多いです。
予防歯科など歯の悩みや不安を抱えていらっしゃる方は、中目黒BIANCA歯科矯正歯科にてご相談・ご来院をお待ちしております。
院長宍戸がカウンセリングいたします。
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監修
院長 宍戸 孝太郎
資格・所属学会
- 厚生労働省認定歯科医師臨床研修医指導医
- SBC(Surgical Basic Course 歯周形成外科コース)インストラクター
- SAC講師
- club SBC
- 日本口腔インプラント学会認定医
- 日本口腔外科学会会員