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歯科医院でのボトックス注射や高濃度Vitamin C 注射とは
中目黒徒歩1分の歯医者・歯科「中目黒BIANCA歯科矯正歯科」院長の宍戸です。
今回はボトックス(ボツリヌス)注射に関して記事を書いていきます。
美容皮膚科などで話題となり、今では通常の治療の一部となっているクリニックもお見かけします。
当院でもこのような治療を積極的にとりいれており、内容をご説明いたします。
ボトックス注射とは?
ボツリヌス療法とは、グラム陽性偏性嫌気性桿菌であるボツリヌス菌(Clostridium botulinum)が産生する菌体外毒素/ボツリヌス毒素(ボツリヌストキシン)を
有効成分として筋肉内に注射する治療法です。
ボツリヌス菌そのものを注射するわけではないので、ボツリヌス菌に感染する危険性はまずありえません。
歯科医院にボトックス?と思われる方も多いと思いますが、皆様がよく知っているシワ取り以外に実は、緊張した筋肉を緩める状態にする効果もあります。
◻︎ボツリヌスの主要な働き
神経から筋肉への伝達を抑制する働きがあり、以下3つが主要です
①筋肉の緊張を緩める
②疼痛を和らげる
③分泌腺からの分泌物を抑制
歯科では、この働きを利用して下記のような症状の緩和することができます。
歯科での適応症
〇歯ぎしり・食いしばりをする
〇朝起きた時に顎に疲労感がある
〇顔のエラ張りが気になる
〇ナイトガードが使えない方、壊れてしまう
〇詰め物、被せ物が取れたり、割れてしまったりする
◯口唇閉鎖不全
◯ガミースマイル
ボトックス注射の効果
ボツリヌス注射の効果には、個人差はございますが、注射してから2~3日くらいから1週間ほどで効果が現れ、持続期間は4~6か月程です。
ボトックス注射のリスク
・皮膚がつっぱった感じによる違和感
一時的なもので時間の経過とともに落ち着きます。
ボトックス注射の効果は数ヶ月で減弱していくため、効果が落ちると同時に副作用は解消されます。
・内出血
当院で使用するボトックス注射針は極めて細いためほとんどの場合が目立たないレベルで済みます。
当院では術後クリームなどを塗る対応をしております。
しかし、普段から注射跡が残りやすい場合は注意が必要です。
ボトックス注射を避けた方がいい方
〇妊娠中・産後3か月以内の方
〇がん治療中・治療後3か月以内の方
〇過去にボツリヌス治療でアレルギーが出た方
〇全身生の神経筋接合部の障害がある方
〇重度の呼吸器障害がある方
使用している薬剤
中目黒BIANCA歯科矯正歯科では「ボツラックス」を使用しております。
「ボツラックス」は、韓国ヒューゲル社が製造しているお薬です。アラガン社「ボトックスビスタ®」のジェネリック薬品に相当しますが、KFDA(韓国食品医薬品安全庁)に医薬承認されている安全性の高い製剤です。
効果や持続期間も「ボトックスビスタ®」と変わりません。後発品のため、こちらを使用することで費用を抑えた治療が可能になります。
高濃度ビタミンC点滴
そもそもビタミンcとは?
ビタミンCと聞くと、レモンなどに含まれる美容と健康にいい栄養素ということをほとんどの方が思い浮かべられると思います。
ビタミンは全部で13種類あり、水に溶けやすい水溶性ビタミンと水に溶けにくい脂溶性ビタミンに分けられます。
ビタミンCはアスコルビン酸とも呼ばれ、水溶性ビタミンの一種で、多くの生物が体内で生成できますが、人間は生成することができません。そのため、食事など外部から摂取する必要があります。ビタミンCは、コラーゲンの生成に不可欠であり、抗酸化作用を持ち、免疫機能の強化や鉄の吸収を助ける役割も果たします。
主な働き:
コラーゲンの生成: 皮膚、血管、軟骨などの組織の健康維持に必要です。
抗酸化作用: 活性酸素の働きを抑え、細胞の損傷を防ぎます。
免疫機能の強化: 病気に対する抵抗力を高めます。
鉄の吸収促進: 貧血予防に役立ちます。
摂取量: 成人の場合、日本の食事摂取基準では1日あたりの推奨摂取量は100mgとされています。妊娠中や授乳中の女性はそれ以上の量が推奨されています。
ビタミンCが不足すると、倦怠感や貧血、免疫力の低下などの症状が現れることがあります。また、重度のビタミンC欠乏症は壊血病を引き起こす可能性があります。
なぜ点滴でするのですか?
上記の通り厚労省が勧める1日のビタミンC摂取量は100mgで、これはレモン5個分になりますが、この量は壊血病にならない最低量です。
経口摂取(食事やサプリメント)の場合、ビタミンCの血中濃度には限度があります。頑張って経口摂取しても1日1000mg=1gくらいが限度ですし、たとえそれ以上に摂取できても血中濃度は上がりません。ビタミンCは小腸から吸収されますが、酸化しやすいという性質があるため、身体の隅々に行き届くまでに効果が減少してしまいます。
しかし点滴の場合は、ビタミンCを直接血管内に注入するので、ビタミンCを酸化させることなく、血液中のビタミンC濃度を急激に上げることができ、短時間で全身に行き渡らせることが可能です。内服では得られない、強力な抗酸化作用が期待できます。
歯科における高濃度ビタミンCのメリットは?
身体のほとんど全ての組織はビタミンCを必要としており、特に口腔内組織はコラーゲンが基本構造となっています。ビタミンCはコラーゲン合成に欠かせない栄養素ですので、口腔内、特に歯周組織の健康維持に重要です。
以下にメリットを挙げます。
◻︎歯肉からの出血予防: ビタミンCはコラーゲンの合成を助けるため、歯肉の健康を維持し、出血を予防する効果が期待できます。
◻︎歯周病・歯肉炎予防: 歯肉を健康に保つことで、歯周病や歯肉炎の予防に役立ちます。
◻︎抜歯・インプラント・歯周病治療後の回復力促進: 手術後の回復を早め、歯肉の再成や口腔内の治癒を促進します。
◻︎メラニン生成の抑制による色調改善: 唇や歯肉の色調を改善する効果があります。
◻︎全身の免疫機能や抗酸化作用の強化: 口腔内の健康は全身の健康と密接に関連しており、ビタミンCによる全身の免疫機能の強化や抗酸化作用により、口腔内の状態を間接的に改善することができます。
これらの効果は、ビタミンCが体内で果たす役割に基づいており、特に歯科治療後の口腔内の回復促進に効果が期待できるとされています。ただし、ビタミンC注射や点滴には個人差があり、効果を感じる期間や副作用の有無も異なるため、施術前に歯科医師や歯科衛生士と相談することが重要です。
中目黒BIANCA歯科矯正歯科で行う治療
当院では上記の他にも適宜歯科治療に必要なヒアルロン酸に関しても相談を承っております。
口腔内や口腔周りの健康を保つことは結果的に全身の健康につながってきます。
お口の中の衛生状態や何かお困りごとがございましたら中目黒BIANCA歯科矯正歯科までよろしくお願いいたします。
中目黒駅徒歩1分の歯科・歯医者 『中目黒BIANCA歯科矯正歯科』
〒153-0051 東京都目黒区上目黒2-1-2中目黒GTハイツ2F B2-2
【アクセス】
中目黒駅より徒歩1分
監修
院長 宍戸 孝太郎
資格・所属学会
- 厚生労働省認定歯科医師臨床研修医指導医
- SBC(Surgical Basic Course 歯周形成外科コース)インストラクター
- SAC講師
- club SBC
- 日本口腔インプラント学会認定医
- 日本口腔外科学会会員